周知のとおり、美容師は激務&安月給だ。
最近は美容業界も一般社会からかなり遅れて社会保険や週休2日制を取り入れているオーナー様が増えてきた。
先ず今現在ではなくダリが美容業界に入った20年弱前の話からしよう。
初任給7万円
えーっと戦後じゃないですよな?って話よな?
まずこの時点で実家から出れないよな。
実際半数以上が実家から通っていたな。
ダリは諸事情でそれは無理だったからアパートに住んでいた。
都心の美容室だったからその近くのアパートだとボロボロでも家賃は4万5千円
まあ無理よね?
バイトするわけよ。
それだけ。
同じ境遇の同期がそんな中、父親の借金が発覚して美容師辞めざるを得なくなった時
「貧乏人は美容師になれないんだな。。」
て呟いていたのが今でも忘れられないね。
当時万引きで捕まった同僚や店のレジ金に手を付けて捕まった奴もいた
で、勿論、なんの保証も保険もないわけよ。
でもカリスマ美容院で店長クラスになれば雇われでも当時年収1千万円とかざらだったんだよ。
それ目指してアシスタントはがんばるわけね。
で、身体か精神を病んで辞めていく訳。
完全に訴えたら勝てるよね。
何故訴えたり、労働基準局が動いたりしないか?
まず警察もそうだけど被害者が声を上げて訴えて初めてよっこらしょと動きだすのがお役所仕事だわな。
じゃ何故訴えないのか?
- どこの美容院もそうだから
- 意外と横のつながりがある世界だから
- 心身ともに疲れ切って毎日を過ごすのがやっとだから
- お客様と近い仕事だから
- マインドコントロール
本当にこの時代はどこの美容院も給与に関しては数万円の違いがあるだけで同じだった。
美容室てこんなに数があるのに横の繋がりが半端ない狭い世界だ。有名美容室で不義理をして辞めてしまったらたちまち噂になる。
以前、大阪の有名店でオーナーと口論になり「大阪で美容師できないと思えよ」と言われ、本当かは分からないが、東京に拠点をおいたことがある。いやいや大阪なんか広いし関係ないさかい!と今なら言えるが、
心身ともにボロボロで
どこの美容室も一緒。
こちらは技術を教えてやっている立場なんだから就業時間の半分は教えて頂いてる立場なんだから
就業時間にはならない
と日々、狭い狭い世界でマインドコントロール
される。
実はダリは同業者で婚約している女性がいた。
勿論俺は独立して嫁さんと夢の自分の美容室で頑張って幸せになるつもりだった。
両家の顔合わせも終わり、さて式場は~とウキウキしているころに彼女にこう言い放たれた
「私、今の美容室一生辞めないから」
色々詰めて話を聞くと「辞めない」では無く「辞めれない」
だった。
あなたと店を出し私がその店を辞めたら大変なことになる。
それに私を指名して下さっているお客様に申し訳ない。
笑けるだろ?彼女は本気だ。
北朝鮮だ。
別れたよ。
これ昔の話だけじゃなく現在でもよくあるんだ
うちのお客様で元美容師ですって方。
もったいないからウチにおいでよって言ったら
「美容師やめるかあの店に戻るしかできないんです」
信じられないだろ?どこにそんな法律あるわけ?爆笑よ。
同業者ならあるあるな話だが平成ももう終わりだぜ?
俺はそんな話を聞く度に
ああ、君んとこの美容室も経営者がジョンウィルなんだなと言ってやる。
そいや、東京の有名美容院の最終面接まで残って、社長さんが
「三年間は自由な時間とお金は無いと思って下さい。先輩がカラスは白いと言ったら白です!と言えますか?」
一同「言えます!」
ダリ「失礼します」
て帰ってきたことあったな(笑)
こないだ、はれて脱北して違う美容院に務め始めた先輩の店にカットに行ったんだ。
先輩こう言ってたね。
「ダリ、俺さ、40歳目前で社会人1年目なんだよ」てな
まとめと現在の美容業界
じゃあどこの美容室もブラックでスタッフはボロボロなのか?
そうじゃない。
早い話スタッフが沢山いて多店舗展開できている店はスタッフがついてきているから多店舗、大型店の展開ができる
シャンプーしかできないアシスタントに初任給25万円、月8日公休。
これぐらいの待遇謳っている美容室も少なくない
時代に応じて待遇や教育方針を変えていける会社が生き残る
「俺らの時代はな!」とかいってるオーナーはだんだん消えていく。
カット技術が日本でトップクラスのオーナーがいた俺が下積みをした店
仏壇屋になってたなあ。
初任給7万だからね(笑)