時にはいつもと違うヘアスタイルがしてみたいというのは、女性なら誰でも考えることでしょう。しかし準備に手間取りたくはないですし、イベントもないのに美容院で髪をセットするのは気が引けます。
普段のヘアスタイルにちょっとしたバリエーションが欲しいとき、覚えておいて損がないのは「ギブソンタック」です。
サクっと読める目次
ギブソンタックはどんな髪型?
ギブソンタックは、イラストレーターのチャールズ・ダナ・ギブソンが19世紀末頃から描いた「理想の女性(ギブソン・ガール)」のヘアスタイルをモデルに、英語で「折り込む」という意味の単語「タック」を組み合わせて誕生しました。
ギブソンタックは、髪を後頭部の低めの位置でまとめて形にするヘアスタイルです。一見難しそうな形をしていますが、一旦セットの方法がわかると、後はカンタンにできるようになります(髪の長さなどで難易度は変化します)。
慣れてきたら自己流のアレンジで、さらにオシャレに見せることが可能です。
ギブソンタックの基本のやり方
髪を後ろで結べる程度の長さがあれば、ギブソンタックは誰にでもできます。
ギブソンタックに必要な道具は、ヘアピン、ヘアゴム、髪を梳かす櫛、ヘアスプレー(必要な場合)の4つです。これらの道具を使った基本的なギブソンタックのやり方を説明します。
まず、軽く梳かした髪を後頭部へまとめていき、ヘアゴムでローポニーテールを作りましょう。
次にヘアゴムの上の髪をふたつに割って輪っかを作り、そこにポニーテールのしっぽ部分を通し、いわゆる「くるりんぱ」の状態にします。余ったしっぽ部分も毛先からクルクル丸め、くるりんぱした髪に入れ込んでください(毛先をヘアゴムで縛ると丸めやすくなります)。
後ろ髪がひとかたまりになったら、ヘアピンで固定してギブソンタックの完成です。お好みでヘアスプレーも使ってキープしましょう。
覚える手順自体は少ないので、ギブソンタックの練習はカンタンです。自然な形になるまで、何度も練習してみてください。
【動画解説】簡単なギブソンタックのやり方
ギブソンタックを簡単にするコツ
ギブソンタックは後頭部にまとめた髪を弄るわけですから、どうしても上手くできないという方がいるかもしれません。ギブソンタックを綺麗な形にするためには、いくつかコツがあります。
まず、最初のポニーテールは根元まできつく結ばず、少しゆるめにしましょう。ヘアゴムより上の髪にゆとりがないと、くるりんぱするときが面倒になるからです。自分の髪の長さやボリュームから、ヘアゴムで縛る位置を決めておいてください。
ギブソンタックが綺麗にできない場合、くるりんぱした髪がたるんでいることが多いです。くるりんぱの後はポニーテールのしっぽ部分を半分に割り、両手でしっかり引っ張ることで、たるんだ髪が直せます。これは美容師さんもやっているテクニックです。
また、ギブソンタックのやり方を解説した動画で仕組みが理解できれば、セットは飛躍的にカンタンになります。プロはどんな風に髪を動かしているか、注意して観察してみましょう。
髪質の問題でギブソンタックが決まらない方は、事前にヘアアイロンで髪を全体的にゆるく巻いておくのがオススメです。
ギブソンタックにアレンジを加えて楽しもう
基本的なギブソンタックができるようになると、次はアレンジにも挑戦したくなります。
三つ編みアレンジ
三つ編みとギブソンタックの組み合わせは、アレンジの入門編です。まず耳の位置を中心にして、サイドの髪を前後に分けます。次に前後に分けたサイド髪で、左右両方に三つ編みを作ってください。三つ編みの毛先はヘアピンで仮留めしておきます。両方の三つ編みが出来上がったら、後ろ髪と一緒に束ねてヘアゴムで縛りましょう。基本のやり方と同じ要領でくるりんぱをしたら、余った髪を入れて完成です。三つ編みが加わることで、ちょっと豪華なヘアスタイルに見せることができます。
編み込みアレンジ
編み込みのギブソンタックは、結婚式などの明るいイベントにオススメのアレンジです。頭頂部から髪をひと房ずつ取っていき、後ろの毛先まで編み込みにしていきます。編み込む髪がなくなったら毛先をヘアゴムで縛り、うなじが覗く程度まで髪を巻き上げ、ヘアピンで固定して完成です。くるりんぱの工程が必要ないので、人によってはこちらがやりやすいかもしれません。
三つ編みのアレンジは、髪の結び方をロープ編みや単なるねじりにするだけでも、見た目が結構変わります。その日着る服に合わせて、全体的なコーディネートを考えながらアレンジしてみてください。
ギブソンタックが崩れないようにする方法
せっかくギブソンタックをセットしたのに、外出先で形が崩れてしまうとガッカリしてしまいます。
1番崩れにくいギブソンタックは、先ほど紹介した三つ編みの方法です。くるりんぱした髪を軽く引っ張り、たるみをなくすのも忘れないでください。
まとめた髪を上手に固定できないときは、ヘアピンの使い方にポイントがあります。ヘアピンは横ではなく縦から挿し込んでいったほうが、安定感が増しやすいです。縦に挿すヘアピンは1本だけだと心もとないので、形が崩れないように片手で髪を包みながら、数本のヘアピンで安定させましょう。
長時間キープしておく必要があるときは、ヘアスプレーが確実です。シーンによって使い分けるといいでしょう。
子どもにも似合うギブソンタック
ギブソンタックは子どものヘアスタイルにもオススメです。大人がセットしてあげてもいいですが、ヘアバンドを使うやり方なら、お子さんが自分でセットできるようになるのではないでしょうか。
まず、髪全体を後ろにまとめ、頭にヘアバンドを巻きます。次に耳の上(ヘアバンドとの境目より下)から取った髪を、ヘアバンドの後ろ半分にくぐらせながら巻きつけます。巻くごとに後ろ髪の一部を少し足しながら、後頭部のセンターまで巻きつけてください。両サイドで同じことをしたら、巻いてきた髪と残りの後ろ髪をまとめ、毛先から丸めながらヘアバンドに入れ込んで完成です。
しっかりまとめればヘアピンやヘアスプレーも必要ないため、ささっと作れるヘアアレンジになります。髪が長いお子さんの夏のヘアスタイルにもピッタリです。
ギブソンタックに合わせたいヘアアクセサリー
ギブソンタックのアレンジには、ヘアアクセサリーも使えます。
バレッタ
バレッタは、ギブソンタックと相性がいいアクセサリーのひとつです。まとめた髪を飾りつけることで、見た相手からの印象をさまざまに変えられます。サイドに着けて、アシンメトリーなスタイルにしても有効です。
リボン
かわいいリボンは、ギブソンタックにしたお子さんも喜ぶのではないでしょうか。定番の大きいリボンの他にも、編み込みギブソンタックに細長いリボンでアクセントをつけると、上級者のコーディネートに見られるかもしれません。リボンがついたヘアクリップやリボンピンでも、手軽にアレンジの幅を広げられます。
かんざし
和装とギブソンタックの組み合わせには、やはりかんざしが最適でしょう。シンプルな一本かんざしから、華美な装飾がほどこされたオリジナルのかんざしまで、自分好みの品を探せます。髪をまとめるヘアスタイルに最適なマジェステは、ギブソンタックとも相性バツグンです。
ギブソンタックの形そのものはシンプルなので、工夫次第でなんでも利用できます。
まとめ
ギブソンタックは夏の浴衣や冬に被るニット帽など、1年中合わせやすいアイテムがあるヘアスタイルです。写真で見ると敷居が高いように感じますが、紹介してきたとおり実際はカンタンにセットできます。
セットの方法はたくさんあるので、自分の髪でしやすいギブソンタックのやり方を見つけてください。